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2013 / 04 / 26  

紅茶の豆知識3

日本で紅茶を頼むときは、レモンティーですか?ミルクティですか?と聞かれます。

では、イギリスは?

  イギリスでは、お茶をごちそうになるときに、「濃さは? ミルクは? ミルクが先? 砂糖は?」と聞かれるとか。なんでもないような質問ですが、ちょっと変わったところが…

日本では、ミルクが先か、紅茶が先か?なんて聞かれることは、まずありません(紅茶専門店なら話は別ですが…)。それくらい、イギリス人にとってミルクは紅茶の大切なパートナー。

それは何故?

理由の一つは水の違い。イギリスの水は日本とは違って硬水。硬水で紅茶を淹れると、渋みの成分であるタンニンの抽出が抑えられ、味と香りが弱まり逆にコクが出て水色が濃くなります。さらに、ミネラル成分とタンニンが結合して紅茶の上に被膜を作り、少々飲むのが不安になるような紅茶が出来上がるようです。この被膜は、ミルクを入れると消えてしまいます。ですから、イングランドで飲む紅茶はたっぷりの茶葉を使ってミルクと合わせるのに向いています。綺麗な亜麻色のミルクティー。コクがあり、渋みの少ないまろやかな紅茶になるのです。脂肪分の多いミルク(低温殺菌乳が良い)も、うまみを引き出すのに一役買っています。

 

 ミルクが先でも、あとでも、どちらでもいいように思いますが、イギリス人にとっては大問題。100年以上も前から、ミルクティーをカップであわせるときに、ミルクを先に入れるべきか(ミルク・イン・ファースト)、紅茶を先に入れ、ミルクを後で注ぐか(ミルク・イン・アフター)が議論されてきました。

 

ミルクを先に入れると

○    熱い紅茶を先に入れると、カップにひびが入る可能性がある

○    カップに茶渋がつきにくい

 

紅茶を先に入れると

○    ミルクの量を変えられるので、味を調整しやすい

○    ミルクティーにしたい人だけが後で加えてミルクティーにする事ができる

 

この論争は、2003年一応決着しました。

イギリス王立化学会が「完璧な紅茶の淹れ方」を発表したのです。

1. 材料:缶入りのアッサム紅茶、軟水、新鮮な冷たい牛乳、白砂糖

2. 調理器具:やかん、磁器製紅茶ポット、大きな磁器製マグカップ、メッシュの細かい紅茶濾し、ティースプーン、電子レンジ

3. やかんに新鮮な軟水を注いで火にかける。時間、水、火力を無駄にしないように適量だけを火にかける。

4. 湯が沸くのを待つ間、4分の1カップの水を入れた磁器製紅茶ポットを電子レンジに入れて1分間最大出力でチンする。

5. やかんのお湯が沸くのと同時にチンしたポットからお湯をあけているように行動を同期させる。

6. カップ一杯あたりティースプーン1杯の茶葉をポットに入れる。

7. 沸騰しているやかんまでポットを持っていき、茶葉の上に注いでかき混ぜる。

8. 蒸らすために3分間放置する。

9. 理想的な入れ物は磁器製マグカップか、あなたのお気に入りの自分用マグカップである。

 

10. 先ず牛乳をそのカップに注ぎ、続けて紅茶を注ぎ、豊かでおいしそうな色合いの完成を目指す。

11. 味わいのために砂糖を加える。

12. 熱すぎる紅茶を飲もうとすることで起こりうる下品な飲み方を避けるため、摂氏60度から65度で飲む。

 

科学的にはミルク・イン・ファーストが完璧な紅茶とされました。

熱い紅茶のなかにミルクを入れるとタンパク質が変質してしまうため、風味をおとすことになってしまうというのですが…

 

科学的には証明されたようですが、要は好みの問題。ストレート(ブラック…日本の紅茶はブラックではないですが)、レモン、ミルク、ハチミツ…お好きなものをいれてティタイムをお楽しみください。

 

カフェ ら・さぼうる

 

引用元:

http://www.newslife.co.jp/news/modules/snews/index.php/node/199